SOWL VILLAGE 2019 特別企画 エリアインタビュー【 第二弾 CHRONICLES 篇 】

 

まもなく開催となる「SOWL VILLAGE 2019」

会場内を3つのエリアに分けた「MAIN STAGE」「CLUB AREA」「Lafayette LOUNGE」、どのエリアにも自由に行き交うことができるのがSOWL VILLAGEの醍醐味です。それぞれのエリアには異なる魅力が盛りだくさん!

ということで、SOWL VILLAGEを目一杯楽しんで頂けるように各エリアを演出するプロデューサー陣を紹介する特別企画をお届けします!!

第二弾は、MAIN STAGEで行われるDANCE BATTLE”CHRONICLES”をプロデュースするTAKESABUROさんとYASSさんのお二人にお話を伺いました。

 

『瞬時に戦い方をメイクしていくダンスバトル』

 

 

——
3月29日に開催が迫った「SOWL VILLAGE」の新しいコンテンツとして、バトル「CHRONICLES」が新しく加わりました。まずどんなバトルなのか教えていただけますか?

 

YASS
ヒップホップ縛りのオール・スタイル異種格闘技戦。簡単に言ったらそういうバトルです。トーナメントからは2DJがスタンバイしていて、好きなビート(DJ)を選ぶか、先行後攻を選ぶか、ジャンケンで勝った方から決めるのが見所。

例えば、ジャンケンで勝った方がビート(DJ)を選んだとしたら、負けた方が先行後攻を選べる。MCバトルと似たようなシステムを取り入れて、ダンスバトルの新しい形としてやっている感じです。

 

——
今までのダンスバトルには無かったシステムだと思いますが、それを選んだ理由は?

 

TAKESABURO
よく「あのDJの音がよくなかった」みたいな否定の声を聞くんだけど、それなら、俺らがヤバイと思っているDJが2人いれば、どっちか好きでしょ?みたいな。

 

——
なるほど。

 

YASS
ジャンケンで先攻後攻だけを選ぶ場合、ほとんどの人が後攻を選ぶんですよ。でも相手がビートを選んだら、あえてそこで先攻を選んだりできる。

 

TAKESABURO
「その曲は知ってるから先行がおいしい」みたいなね。それによって結果も変わると思うし、どっちが高得点かを競うよりゲーム性を持たせたかった。

 

——
そこから駆け引きがはじまっている、と。

 

TAKESABURO
うん。そこが醍醐味かな。

 

YASS
瞬時に戦い方をメイクしていかなきゃならない。動きとしてのダンスバトルではなくて、
空気感を含めた流れを自分で演出していく感じです。

 

——
そもそも「
CHRONICLES」を開催するきっかけは、なんだったんですか?

 

YASS
毎週木曜日のYELLOW BLACK※TAKESABUROが主宰する藤沢のダンススタジオ)のレッスン後に、タケさんとスタジオで話すことが多くて。「バトルを面白い感じでやりたい」っていう話をしたら、タケさんも同じことを思っていて、そこからはじまりました。

 

TAKESABURO
YASSも含め、もっと下の世代の人たちと話した時に「今って何が面白いの?」とか「どこに行くと面白いの?」って、俺らが10代のころに会話をしていたのと同じように聞いてみるんですよ。そうすると8割ぐらい同じ答えしか返ってこなくて。つまり、それしかない、っていうのが東京の現状なんだなと。俺らはダンスが面白くてやってきたわけだから、その現状に対して俺らにしか残せないものを残ししていこうと思って、その面白さを若い子たちにちょっとでも感じてもらいたい。 

 

——
今は毎週のようにどこかでバトルがあって、いつでも参加できるし見れる、ということが当たり前の環境になっているのかもしれませんね。

 

TAKESABURO
決勝戦でも、座ってお菓子食べながら映画を見るくらいのテンションだよね。そうではなくて、「次、あいつとあいつが当たるってよ」「うわ、どっちが勝つんだろう、ヤバくない?」みたいな会話が生まれるくらい、みんながワクワクするようなものがあったらいいなっていうのも「CHRONICLES」をはじめた理由。

 

YASS
なんとなく出るんじゃなくて、「このDJ・ジャッジの中で優勝したらアツい」とか「この間負けたアイツが出るっていう噂を聞いたから出たい」とか、そういう理由を何かしら作ってほしい。

 

『“レペゼンHIPHOPの基本精神』

 

 

——
実際に初回を終えた感想はいかがでしたか?

 

TAKESABURO
俺はJUDGEも入らず、主催側として裏側から1日イベントを見てたんだけど、勝ち負けの結果に関係なく、来てるお客さんみんながワクワクしながら一戦一戦を待っていたあの空気。それがつくれただけで大満足。ヤバイダンサーがたくさん参戦してくれたことで、その空気感が出来上がったのは間違いないので、本当みんなに感謝ですね。

 

——
KIDS SIDEを
併設したのには何か理由が?

 

TAKESABURO
日本の未来。

 

YASS
そうですね。キッズにとっても「CHRONICLES」のシステムは新しいから、最初はすごい戸惑ってたけど、最後の方になってきたら楽しみ方も分かってきてバトルもバチバチ。「あ、空気感ちゃんと掴めてるんだな」って思いましたね。

 

TAKESABURO
初回の決勝カード「THE D SORAKI vs ライト」はベストバウトだね。

 

 

——
バトルにたくさん出てる世代だからこそ、新しい方が楽しいのかもしれないですね。

 

TAKESABURO
うん、それは多分あると思う。なおかつ、大人の白熱した試合も見てるからパワーも貰っているだろうし。やっぱり大人のイケてるところを見ないと、イケてるキッズも育たないと思うから。

 

——
同じフィールドでやることによって伝える、と。

 

TAKESABURO
そうそう、やっぱり生で体感するのが一番なんで。

 

——
エントリーしたダンサーや、周りからの反応は、どうでしたか?

 

YASS
「次あったら絶対出る」っていう声もあったりして、それはすごい嬉しかったです。

 

TAKESABURO
ゲスト級のダンサーでもベスト8に残れなかったりすることが全然あって。それでも「今回のバトルはヤバかったっすね」とか「次は俺が残んねぇとな」とか、出た人たちが意味を感じて帰ってくれたことがすごい良かった。先日の九州大会とかも、人数は多くなかったけどレベルの高い内容だった。

 

——
今お話に上がった九州大会に加えて、関東、関西、東北(インタビュー時は九州大会のみ終了。)の計4都市で勝ち上がった優勝者が、
SOWL VILLAGEで戦うことになるんですね。各大会のフライヤーに「地元をREPせよ!」とのメッセージが書いてありますが、どういった思いがあって?

 

TAKESABURO
それに関しては、まあ、ルーツですね。俺だったら相模原・町田で、そこから次の話がスタートするっていう感覚があるから。「俺はブルックリンだ」とか言うのと一緒で、ヒップホップの基本精神的な。

 

YASS
REPRESENT精神。

 

TAKESABURO
そうそう。関東代表とか東北代表って言われてCLUB CITTA’のステージに立つのは、「地元を背負って踊る」っていうパワーに絶対なる。

 

YASS
結果がどうのこうのじゃなくて「ちゃんとレペゼンしてこいよ」っていうポジティブなプレッシャーというか。ただの勝ち負けだけだと、負けたらなんか言われるとか、イメージが下がっちゃうとかあると思うんですよ。そういう感じではなく、レペゼンしていることに対して、根元にあるリスペクトを持てることが一番大事なところなのかなって。

 

バトルは、ゲーセンで格闘ゲームをやるのと一緒 』

 

 

——
おふたりは今まで数多くのバトルに出て活躍されてますが、プレイヤー目線として、どうやってモチベーションを保っていますか?

 

YASS
最初に出はじめたときは、何も分からず「とりあえず出てみよう」って感じだったと思う。自分試しをしながら、とりあえず結果ばかりを求めて。それが、勝ち続けるようになってからは変なプレッシャーが生まれて「もう本当にバトルとか無理」と思っていたときもあった。でも今はなんか、負けるのが怖くなくなった。

 

——
それは何が変わったんですか?

 

YASS
なんだろうなぁ。バトルに勝っていなくてもヤバいダンサーはいっぱいいる、っていうのを知ったことかな、、、「あ、全然いいんだ」みたいな。もともとバトルはゲーセンで格闘ゲームをやっているくらいの感覚だったから。ただ、バトルするからには勝つっていう姿勢は絶対忘れない。

 

TAKESABURO
うんうん。

 

YASS
本気で遊んでいるのと変わらない。「今日これで遊ぼうぜ」みたいな、そういう感覚で行ったら、もっとダンスバトルって面白くなるんじゃないかなって思う。

 

TAKESABURO
若い子はそのテンションで来てほしいよね、もっと。

 

YASS
そうですね。特にキッズとかは、バトルで負けてダンスの先生や親に怒られて「もっと練習しなさい」みたいに言われているのを見ると心が痛くなる。それって、ゲーセンで格闘ゲームしてたら親が横で見てて「あんた練習しなさい、馬鹿!」って言われているのと変わらないんで、そこは変えてあげたい。

 

TAKESABURO
親の熱が入りすぎちゃうんだよね。俺5回くらいあるもん、キッズの親に「あなた馬鹿ですか?」って言ったこと。

 

一同
(笑)

 

YASS
これは載せよう(笑)。

 

TAKESABURO
面と向かって言ってる。「うちの子のどこが悪いんですか?」と言われて、「あなたはダンスをやっていないから聞いても分からないので、あなたに話すことじゃない」って、そういうのが多すぎるから。

 

YASS
俺がキッズに言いたいのは、総評を真面目に聞いてるうちはバトルに勝てない。総評を聞くなと言っているのではなくて、あくまで違った意見として受け入れる事が重要なのだと思いますね。そこに新しい発見があるかもしれないしね。“自分ごと”だから。

 

——
正解を求めはじめちゃうんですかね。

 

YASS
うん、でもそれは自分にとって全部正解ではないから。レッスンでも「これがダウンだ」みたいな感じで教わって、それが正しいと思って練習するんだけど、他のところでは違ってたりするから。「これは結局自分でやるしかないじゃん」って、そういうところに気づいてほしいな。そこのアンテナが張れているヤツはやっぱり上手い。

 

TAKESABURO
今は、ダンサーにチャンスある時代だよね。ダンスが上手いっていうだけでプロップスを得られる場所が昔よりも全然ある。

 

——
自分を表現できる場所がたくさんありますしね。
おふたりは年間色々な土地に行くと思いますが、東京と別の都市との違いってなんですか?

 

YASS
今は感じない。

 

TAKESABURO
俺も最近は感じない、人口だけかな。キッズのレベルでいえば、逆に九州の方がレベル高いと思うし。子どもらしいキッズダンサーが九州にはいっぱいいる。「ダンス好き! だからダンスやるー!」もう、それだけ。

だけど東京の子は「週3回ダンスをやっているんだけど、週2回塾もあるんで、ダンスだけに集中できないんですよ」みたいな。そういう環境面の影響があるとは思うんだけどね。

 

YASS
今の時代は、どこにいても個人で発信ができるから、どこに住んでいても変わらない。

 

——
そういう意味では、先ほどのレペゼン精神の心意気っていうのが今一度求められているのかな、と。おふたりは東京に、どういうシーンであってほしいですか。

 

TAKESABURO
カッコいい人がいっぱいいてほしいね。

 

YASS
「右向け右」でも、「色々な向き方あんじゃね?」みたいな、色々なタイプの人がいていいと思う。それらが全て共存できるのが東京なのかな。どんなやつでもイケてたら仲間になれるし、色々な人がいるから刺激もたくさんある。これから東京くるヤツも、地元のノリで全然やってほしい。田舎育ちなんで、俺は。東京来たからって東京の感じに流されなくても全然いいんだよ、って。

 

TAKESABURO
なんか最近、東京ダンスシーンが狭く見えるというか…..元々は1つの大きい丸だったのに、小さい丸100個に分散した感じというか。だから、さっきも話したような、20歳くらいの子たちに「毎月絶対マストで行くイベントって何?」って聞くと「」みたいな。

 

——
特にない。

 

TAKESABURO
そうそう。「ないの?!」みたいな、それがまず寂しいかな。そこで、ヒップホップの「ヒ」くらいしか知らない子たちへの入口として、「CHRONICLES」プレゼンツのバトルイベント、自分の名を売りに来い!という意味を込めて「SELL OUT」を開催します。4月から毎月第4木曜日に、ダンサーにはお馴染みの渋谷eggmanで。やっぱり若い子はバトルイベントを求めている、っていう声は聞くので。

 

——
それは、楽しみです!間口の広いところから、掘り下げるきっかけにもなりますね。

 

ダンスバトルに勝つ方法』

 

 

——
勝ち負けを超えるワクワクについて、たくさんお話伺いましたが、そんな中でもバトルに勝ちたい!
という子はいっぱいいます。ズバリ、バトルに勝つための秘訣はなんですか?

 

TAKESABURO
色々な音楽を聴くことと、自分のスタイルを持つこと。俺的にはその2つは絶対。自分のスタイルを持たないと優勝には至らないかな、うん。

 

YASS
バトルに向けて練習することはあるけど、これをやったから勝てたとか、そういうことは全くない。俺はまず、サイファーの中で敵をひとり決める。「こいつには絶対に負けたくない、こいつよりよく魅せたい、かましたい」とか、そういうことを決めて予選はやるかな。

 

TAKESABURO
俺もやってた。先輩が一緒のときには、「その先輩よりいい踊りしてやろう」っていう目標を決めてダンスをする。

 

YASS
優勝する意気込みがあるヤツは、予選のワンムーブ目から気合いが違う。予選は「ちょっと流しても勝てるでしょ」っていうような感じは全くないですね。

 

TAKESABURO
間違いない。本当に実力があるヤツは何番目に踊っても、やっぱり違う。必ず差が出るので、まずはそこに達しないと。

 

YASS
あと、俺がジャッジ目線で見るのは、サークルで自分が出るまでの立ち振る舞いとか、人が踊っているときに何をしているか、とか、そういうところも見ちゃいますね。ダンスだけを見ているわけじゃない。

 

TAKESABURO
サイファーをやっているのに、踊っていない人全員が踊ってる人をフルシカトしてるときもあるしね。

 

YASS
本当に出たとこ勝負なところはある気がする。かましたヤツが優勝する。1回も負けなかったヤツが優勝できる。

 

TAKESABURO
負けなきゃいい。

 

YASS
発見しました、ダンスバトルの勝ち方。負けなきゃいい(笑)。

 

——
それだ!

 

一同
(笑)

 

——
SOWL VILLAGE
当日に行われる
CHRONICLESの見所を。

 

TAKESABURO
SOWL VILLAGEには色々なヒップホップ・アーティストや、ダンス以外のコンテンツが好きな人たちもいる。その中でどれだけダンスっていうものを、なおかつ、自分の背負ってるエリアをレペゼンして魅せてくれるか、それに尽きる。

 

YASS
SOWL VILLAGEは本当に、心をくすぐられるようなメンツばかり集まっているイベントだと思う。まずそこでバトルできることに意味がある。あとはもう戦う4人次第なので、そこはバチっとバトルにフォーカスしてもらえたら。

 

TAKESABURO
その日はジャッジがオーディエンスなので、
全員審査員になって参加してほしい。

 

——
そういうつもりで参加したら、さらに楽しいですね。
MAIN STAGEで他に注目してほしいのは?

 

TAKESABURO
今回はやっぱり、Dogear RecordsのMONJU(ISSUGI/仙人掌/Mr.Pug)BES君。ダンサーにも相当馴染みのあるアーティストだし、本物が目の前にいるっていう刺激を若い子たちにも味わってほしい。

俺らもDLiP RecordsMILES WORDDUSTY HUSKYR-MANと組むし。しかも今回は、大竹重寿さん、竹内朋康さん、TOMOHIKO a.k.a Heavy Looperさん、タケウチカズタケさんの生バンドで、ダンスのショーというのではなくヒップホップのライブパフォーマンスとして魅ます。

あと、オープニングには、YASSが所属する零~ZERO~のMPCライブセッション。

 

YASS
オープニングから絶対に見に来てほしいですね。ダンスはもちろんだけど、そうじゃない部分も楽しみの1つとして来てほしい。

 

——
ありがとうございます。まさに、最近おふたりが良く口にしている「ホッツ」な夜になるわけですね。

 

YASS
ホッツ。とりあえずホッツ(笑)。

 

一同
(笑)

 

YASS
とりあえず見にくる人は「ホッツ」って言えるようにしておいてください!

 

CHRONICLES Instagram : @battle_chronicles_
TAKESABURO : @takesaburo
YASS : @_yas2_

 

< 取材協力 >
Trattoria Cucina G.G.
〒251-0024 神奈川県藤沢市鵠沼橘1丁目17−6 カワイビル1F

裏路地に佇む大衆イタリアン食堂。
日々、風味豊かな窯焼きのピザが、この店に訪れる人々の舌を唸らせている。
藤沢でピザといったらG.G.と言っても過言ではない。

https://www.facebook.com/g.g.fujisawa/

 

< あとがき >
強者揃いの大人たちに限らず、キッズや初心者向けなど幅広い企画で、シーンを一気に拡大したダンスバトル。挑戦する場所が増えた反面、大会ひとつひとつのウエイトが分散し始めているのも、否定できない事実だろう。そんな中、シーンの最前線に立つプレイヤー2人が仕掛ける「CHRONICLES」は、インタビュー中に本人たちの口から何度も語られたように、「ワクワク感」がたっぷり詰まった本気の遊びであり、闘いだ。ヒップホップにときめいた、あのときのワクワクを胸に、貴方も本気でSOWL VILLAGEを遊び倒してほしい。

 

インタビュアー : Yacheemi

読み方はヤチーミ。

結成20年を迎えたヒップホップグループ『餓鬼レンジャー』にタコ神様(要検索)として加入した異例のフリースタイルダンサー。

人間のときには国内からジャマイカまで様々なバトル/コンテストでの入賞を経験しつつ、バンド『G.RINA & MIDNIGHT SUN』ではダンス&コーラスを担当。長野県松本市で開催されている『りんご音楽祭』をはじめ、数々のパーティーに唯一の踊り手として孤軍奮闘を果たす。

DJも精力的に行いながら、駆け出しライターとしても活動中。と、裏からオモテまで擬態が止まらない。

Instagram : @yacheemi

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