SOWL VILLAGE 2019 特別企画 エリアインタビュー【 第三弾 masterpiece × ENTER THE STAGE 篇 】

 

まもなく開催となる「SOWL VILLAGE 2019」

会場内を3つのエリアに分けた「MAIN STAGE」「CLUB AREA」「Lafayette LOUNGE」、どのエリアにも自由に行き交うことができるのがSOWL VILLAGEの醍醐味です。それぞれのエリアには異なる魅力が盛りだくさん!

ということで、SOWL VILLAGEを目一杯楽しんで頂けるように各エリアを演出するプロデューサー陣を紹介する特別企画をお届けします!!

第三弾は、CLUB AREAをプロデュースするmasterpieceからDJ MINOYAMAさん、ENTER THE STAGEからKURO THE ROCKさんのお二人にお話を伺いました。

 

『自然発生したフロアーのサイファースタイル』

 

 

——
今年の
CLUB AREAでコラボレーションする「masterpiece」と「ENTER THE STAGE JAM」ですが、まずはそれぞれのパーティーの内容について教えていただけますか?

 

MINOYAMA
masterpiece」は、横浜の元町にあるクラブ「THE BRIDGE YOKOHAMA」で2ヶ月に1回開催しているDJオンリーのパーティーです。レギュラー・メンバーは、DJ KENTADJ R-MANDJ KUMIKOと自分の4人。CLUB LOGOSで開催していた時代から数えると9年続いていますね。

 

KURO THE ROCK
行ける時は必ず伺っています。すごくいい音が流れるので大好物なイベントですね。

 

MINOYAMA
ありがとうございます。

 

——
僕も大好物です(笑)。ではクロさんからもイベントについてお願いします。

 

KURO THE ROCK
ENTER THE STAGE」というサイトでダンス情報を配信しているのですが、そこから始まったイベントが「ENTER THE STAGE JAM」です。

場所は「masterpiece」と同じくTHE BRIDGE YOKOHAMAB-BOYのバトルが中心なんですが、MCバトル、ライブ、セッションやライブペイントなど、ヒップホップ・カルチャーの要素を強く押し出した形で、年1ほどのペースで開催しています。

 

MINOYAMA
ENTER THE STAGE JAM」は、ゲストや内容がクロちゃんらしいラインナップになっていますね。俺も1回出させてもらったけど、お客さんが盛り上がる見せ方を、すごい考えているんだなぁと思いました。フロアのど真ん中でサイファーする形は今でこそよく見るけど、誰よりも最初にやっていたんじゃないかな。ああいう光景を見れることは中々ない。

 

 


——
バトルする人もお客さんも同じ目線にいる、あの臨場感はすごいですよね。

 

KURO THE ROCK
10年以上前に「Don’t Stop The Rock」っていう前身イベントがあって。そのときに、ホイコーロー & カムリと、Inha & jarjarbinksっていう、川崎の兄弟同士の2on2のMCバトルをやったんです。

そこでJarjarbinksが「みんなもっと前に来いよ!」と呼びかけて、みんなで囲ってやったら雰囲気が超ヤバくて。イベント自体は1回で終わっちゃったんですけど、そのときの雰囲気をまた思い出してやったのが「ENTER THE STAGE JAM」のMCバトルでした。

 

——
なるほど。イベント側のセッティングではなく自然発生からはじまったんですね!

 

KURO THE ROCK
そうそう。そのおかげで「あ、求めていたのはこれだ」と気がつきました。


——
今はシーンも細分化される中、両パーティーともにヒップホップ・カルチャーを包括したような内容だなと感じます。「masterpiece」にはダンス・ショーケースこそありませんが、ダンサーも自然に多く集まりますし。そういうことは意識されていますか。

 

MINOYAMA
逆に言うと、それしかできない(笑)。誰かに教わったわけでもなく、横浜のクラブシーンやニューヨークのパーティーとかを見てきて自然になりました。「SOWL VILLAGE」も含め、いろんな出会いのおかげで賛同してくれるダンサーも増えたし、パワーアップしている。けど、軸は最初からブレていないかな。

 

KURO THE ROCK
僕は2005年くらいのUMBでカルデラビスタが優勝したのを見て、B-BOYとの親和性みたいなものを結構感じて。「これはB-BOYバトルと同じ場所でやっても絶対に面白いな」って思って、イベントに入れてみたのが最初でしたね。

 

『 家にいても仲間は増えない』

 

 

——
DJであるMINOYAMAさんから見た、魅力的なダンサーとはなんでしょう?

 

MINOYAMA
やっぱりクラブで遊んで踊っている人がいいですね。自分は全てそういうイベントからつながったので、「遊びにきてなんぼだろ」っていう。自分のショーが終わってすぐ帰ってしまうと、それだけで終わっちゃうので、もう一歩ハングリーになって自分のために投資をできる人がカッコいいかな。

 

——
ではクロさんから見た魅力的なDJとは?

 

KURO THE ROCK
僕はブレイキンを踊りやすいようなブレイクビーツやファンクも好きですけど、ユルいのが好きだったりするんで。音楽として心地よくて、スムーズに次の曲へ上手くつなぐ、そういうDJが好きですね。

 

——
さまざまなシチュエーションでDJされているMINOYAMAさんですが、普段ご自身のプレイで心がけていることはなんですか?

 

MINOYAMA
同じ現場や客層って二度はないんで、準備も含めて毎回ひとつずつ向き合うことは意識していますね。選曲、つなぎ、グルーヴは大事にしてやっています。

 

——
若いDJの方々へ向けて、アドバイスはありますか?

 

MINOYAMA
クラブDJは、ダンサーの仲間やデザイナーなんかもそうだし、自分のやっているものに賛同する仲間はいっぱいいた方がいい。家にいても増えないから(笑)遊びましょう、現場は楽しいです。

 

——
昨年末はニューヨークに行かれていましたが、いかがでしたか?

 

MINOYAMA
やっぱりニューヨークはパワーをもらえる場所ですね。2週間くらいだったんですが、DJもやらせてもらえて。そこでもらったバイブスを少なからず自分のプレイにも落とし込めていると思っています。

 

——
定期的に行かれていると思いますが、新しい傾向などはありましたか?

 

MINOYAMA
お酒が異常に高い。マンハッタンのクラブの客層が変わってきているのかもしれないね。その分キレイにしている人も増えたし、街並みも含めゲットーは少なくなってきているのかもしれない。特にマンハッタンは。

ディープ・ニューヨークが見たいって人は、ブルックリンかブロンクス。イースト・ニューヨークやジャマイカン・コミュニティの方とか行けば、危ない思いはできると思う(笑)。

 

横浜のシーンには、10年20年じゃきかない歴史がある』

 

 

——
おふたりは長年にわたって横浜・神奈川のシーンを見てきていると思いますが、横浜ならではの変わらないことや、逆に最近変わったことなどはありますか?

 

MINOYAMA
一概には言えないけど、変わらないのはDJとお客さん。僕の一回り上くらいの先輩から受け継がれた選曲やプレイスタイルが残っていて「横浜っぽいな」ってよく言われるんですが、それはいいことなんじゃないかな。LOGOSHADESCIRCUSCLUB Bとか、いろいろなお店があったけど、それが全部つながっているのが横浜。ざっと10年20年じゃきかない歴史が、伝統としてあるのかなって思います。

 

KURO THE ROCK
横浜で変わらないことといえば、もうFLOOR MASTERSですね。夜中にクラブへ遊びに行って、未だにメンバーでずっと遊んでるのが、やっぱりかカッコいいと思います。

 

——
THE BRIDGE YOKOHAMAも、週末行くと必ずいる先輩たちに会えて、みんなすごい踊っている。クラブに行き始めたころの光景がずっと続いているな、っていうのが横浜のクラブの印象です。若い世代の子たちも増えてきていると思いますが、今後の横浜のシーンに願うことは何かあったりしますか?

 

MINOYAMA
やっぱりお店が多くはないので、サポートしていきたい。お店がないと僕ら何もできないので。好きだったところがなくなる寂しさも知っているし、そうならないように微力ながら貢献して、横浜盛り上げていきたいですね。

 

KURO THE ROCK
遊ぶ人が増えることによって、続くものがあるってことですね。

 

『ディスり合いではない、上質な言葉の会話』

 

 

——
今回のSOWL VILLAGEではメインステージ外の通路=CLUB AREAで一夜を展開されますが、見所を教えて頂けますでしょうか。

 

KURO THE ROCK
ステージではなく同じ目線のフロアーにMCが4人立つので、プレイヤーの熱を間近に感じれると思います。今回バトルしてくれる、句潤 & D.D.S vs スナフキン & 道(TAO)は、MCバトルが強いだけじゃなくヒップホップを感じる人たちなので、間違いなくかカッコいいものが見れると思います。

バトルDJMINOYAMAさん。以前「ENTER THE STAGE JAM vol. 4」で回してくれたときも、すごい僕の胸にグッとくる選曲で。それに対してMCたちがディスり合いではなく、上質な言葉の会話を音に乗せながら見せてくれました。あのときのエモーショナルな空気感が今回も生まれたら面白いなぁと思ってます。

ホストMCNONKEYくんは「ENTER THE STAGE JAM」にとって絶対外せない人です。温度感やB-BOYのことも理解してくれて空気を作ってくれる間違いないMCだと思うので、バトルの本編だけじゃない箇所もチェックしてほしいですね。

 

——
見所だらけですね!
MINOYAMAさんからは、いかがでしょうか?

 

MINOYAMA
色々なフロアがあって、どこに行っても楽しいのが「SOWL VILLAGE」なので、いつCLUB AREAに遊びにきても気持ちいい場所にしたいです。普段とあまり変わりなく、ヒップホップ中心にソウルやディスコもかかる「masterpiece」らしいグルーヴで明け方着地できたらいいかなって思っています。

 

——
このフロアーだけでもすごいボリュームある内容ですね!
それぞれ今後の活動情報などあれば教えてください。

 

MINOYAMA
SOWL VILLAGE」の当日に合わせてダンサー向けのインストMIXDANCER’S BEST FRIEND』がリリースされます。当日も会場で手に入るので、ぜひチェックしてください。

あとは「masterpiece」と並ぶ横浜のルーティーンとして、毎月第4土曜日に「CLEAN UP」がTHE BRIDGE YOKOHAMAで開催しています。いつきても楽しめるラインナップになっているので、遊びにきてください!

 

KURO THE ROCK
今回の企画の元になっているダンス情報サイト「ENTER THE STAGE」で、イベントやダンスバトル、ワークショップ情報を自由に配信できるので、今後もご活用頂ければ嬉しいです。日本で1番簡単にエントリーができるサイトです!

あと、いまB-BOYの中でもアンダーグラウンドで面白い動きをしている人がすごい多くて。先日の「CHRONICLES」関東大会で優勝したTENPACHIとかも、BUDAMUNKILLSUGIを呼んでイベントをやっていたり。B-BOYってバトルが中心のイメージが強いと思うんですけど、カルチャーを意識した新しい動きを、いろいろな人にチェックしてもらいたいですね。

是非B-BOYをよろしくお願い致します(笑)。

 

masterpiece (DJ MINOYAMA WEBSITE) : http://dj-minoyama.com/
ENETR THE STAGE : http://et-stage.net/
DJ MINOYAMA : @djminoyama
KURO THE ROCK : @kurotherock

 

< 取材協力 >
BAR JABOOM
221-0802 神奈川県横浜市神奈川区六角橋2-1-20

場所は東横線「白楽駅」の六角橋、ラム酒と黒い音楽が楽しめることで知られており、著名なDJがPLAYする良質なミュージックパーティーも開催されている。横浜エリアへ来た際には是非、足を運ぶことをオススメします。

https://www.facebook.com/BARJaboom/

 

< あとがき >
異なる2つのイベントでありつつも、ヒップホップ・カルチャーへのピュアの愛情を共通項に持つ両パーティー。古きを捨てず新しさを拒まないスタンスこそが、長年にわたり横浜のシーンをつくってきたのだなと納得させられるインタビューだった。当日彼らが一体どんな夜をメイクしてくれるのか、そして会場でどんな熱狂が生まれるのか。メイン・ステージとはまた一味違った臨場感を間近で感じてほしい。

 

インタビュアー : Yacheemi

読み方はヤチーミ。

結成20年を迎えたヒップホップグループ『餓鬼レンジャー』にタコ神様(要検索)として加入した異例のフリースタイルダンサー。

人間のときには国内からジャマイカまで様々なバトル/コンテストでの入賞を経験しつつ、バンド『G.RINA & MIDNIGHT SUN』ではダンス&コーラスを担当。長野県松本市で開催されている『りんご音楽祭』をはじめ、数々のパーティーに唯一の踊り手として孤軍奮闘を果たす。

DJも精力的に行いながら、駆け出しライターとしても活動中。と、裏からオモテまで擬態が止まらない。

Instagram : @yacheemi

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